枕と体

睡眠は3大健康要素の一つです。
睡眠は疲労回復には欠かせません。

睡眠の最中は筋肉が脱力することにより休息を与え、疲れを取り除く機能が働きます。
この機能が働くことにより健康が保たれるのですが、寝ても疲れがとれない、疲れが蓄積してしまうケースがあります。
そもそも睡眠時間がとれず、慢性的に寝不足となっている方もいらっしゃいますが、睡眠時間が確保できるのに、寝ても疲れが抜けず、目覚めが悪い、身体が痛い・・・などの状態となる方もいらっしゃいます。

その要因として、過度の飲酒や精神的な不安、ストレスにより寝つきが悪い、眠りが浅いなど、本来身体の疲れを回復するための睡眠がとれない要因となります。
でもその他に、そもそも横になること自体の課題を抱え、睡眠の質を維持できない場合もあります。
例えば、寝ている途中で首や背中、腰が痛くなり、熟睡できない方がとても多くいらっしゃいます。

その対策として、枕を自分の身体に合わせたものをオーダーメイドして睡眠の質を高めようと試みたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
では、自分の身体に合わせた枕を使う事により、睡眠の質がどのように変化するでしょうか。その枕で睡眠の質が改善し、体調が向上することができれば、それは素晴らしいことです。しかし、すべての方がそのような良い結果に結びつかない場合があります・・・
それは、寝るために横になった時に生じる身体の痛みが何によって引き起こされているのかを知る必要があります。本来身体を休め、回復するために寝るはずが、身体が痛いために熟睡できず、疲労が抜けないため、どんどん疲労が蓄積していく・・・
枕が不調の原因と考える方は、首や肩回りの不快感が強く、寝ている最中に首、肩、背中の不快感により熟睡できないケースです。これらは、普段起きている時のご自身の活動を振り返ることにより、不調の原因を知ることができます。
例えばデスクワークです。下を向き、何時間も同じ姿勢で過ごす際、首や肩の状態はどうなっているでしょうか。首は下を向き、腕は前にあり、背中は丸くなる猫背の状態となっていることでしょう。

その状態は、身体を起こせず、胸を張れず、肩は回りにくくなっています。そのような身体は、起きて活動している姿勢では、自身の姿勢の悪さに気付きません。ただ、慢性的に首、肩、背中の疲労があるため、筋肉は硬く、関節の可動性も悪くなっています。
さらにこの状態で寝る際に横になると、どうなるでしょうか。

猫背で硬くなった首、肩、背中が無理やり引き伸ばされた状態となり、動きの悪い筋肉、関節が強く引っ張られるため、筋肉が硬くなり、脱力できない状態となります。
もし、この首、肩、背中を楽にするには、身体が曲がった状態を保つために、側臥位で身体を丸めて寝るか、枕を高くして寝る必要があります。


本来、睡眠をとる間に、様々な体勢に寝返りをうちながら身体が整えられ、全く同じ体勢で寝続けることにより、起きた時に腰や首に不調が起こるようになります。しかし、身体を曲げていないと楽にはなれない状態では、痛みなどで身体を思うように動かせず、寝返例も打てず、さらには、起きている時だけではなく、寝ている状態も曲がった状態が維持されることにより、猫背は定着し、不調の悪循環が強まることになります。
自分に合わせた枕を作り、一時的に楽な状態を作ることができたとしても、身体はさらに曲がり、硬くなれば、その枕も合わなくなり、また睡眠の質が低下することになります。
猫背の悪循環に至った不調部位を補正するためには、適切な方向と、強さ、そして頻度で実施する必要があるため、枕の高さを調整する事のみでそれを回復へと向かわせることはとても難しいと考えます。
また、猫背の悪循環で硬くなった不調部位を、寝た時にその不調に合わせて枕で支持しているため、回復ではなく、不調が増大することになるのです。
つまり、寝た状態で首、肩、背中の不快感で睡眠の質が低下しているのであれば、まず座位姿勢で起こっている猫背による不調の悪循環から抜け出す必要があります。

枕の対策のみで不調から抜け出せず、睡眠の質を改善されたい方は、まずは長時間の座位姿勢で起こる身体の歪みを補正して、首、肩、背中を本来の柔軟性へと働きかけることにより、横に寝た際の身体の引っ張り、力みを和らげ、脱力できるようになります。

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